「何も言えなくて、煎茶の夏」 
 
  夏が来た!今年の夏はすこぶる暑い。そんな暑い夏にピッタリの名言を知っとるけ?『毒をもって毒を制す』、これじゃ。暑い夏こそ熱いお茶を!!と言いたいところじゃが、さすがのワシも今年の夏だけは、そんな強がり言うてはおられん。まだ夏は始まったばかりじゃというのに、ワシはすっかり夏バテ、何を言う気力も体力もない夏が来た。
  毎日が灼熱地獄、熱波の夏。真っ赤に燃えた太陽だから真夏の海は、恋の季節なの〜などと踊っている場合ではない。誰もが熱中症の危険にさらされている。そんな暑すぎる夏の昼下がりには、氷を浮かべた冷たいお茶でひとときうだる暑気を払い去り、ほのかな甘みとさっぱり渋みに酔いしれたいものじゃ。
  というわけで今回のテーマ、「何も言えない夏、ゆっくりと煎茶の水出しでおつかれサマ〜」。めっちゃ字余り…
  ところで、さっそくワシ事で恐縮じゃが、過去には「耕心茶こそ一番じゃ!」とか、「お茶を飲むなら断然ほうじ茶だぁ!」など、移ろう季節の折々に洞察力に満ちた数々の提言を試みてきた。ある人はワシのことを変節漢と蔑むであろうか?すべてはワシの一途なお茶への愛情表現じゃ。それゆえに、このクソ暑い夏だからこそ飲みたいお茶がある。それは、誰がなんと言っても、誰も何も言わなくても、水出し煎茶が一番とワシは声を大にして訴えたい。「ゆっくりと煎茶」なら、なおさらに申し分ないぞよ。
  さて、そもそも煎茶とは、どんなお茶か?ただ緑色をしただけの、じいじやばあばが好んで飲む渋い飲み物と思いこんでいる人も少なくないじゃろう。年寄りが好む渋い飲み物、それが煎茶と思いこんではおらぬかえ。実はワシ、知ってしまったのじゃ。煎茶のうまさを…。「だから煎茶は、年寄り好みのお茶なのだっ!て言うんだよ」と毒づく声も聞こえてきそうじゃが、そうではないんだ、違うんだ。煎茶の美味しさは、とろっとした甘みと、さっぱりとした渋み。その両者の絶妙なバランスにあった!ということを知ってしまったのじゃ。
  ちまたでは渋みとうまみのバランスとさっぱりした後味を引き出すためには、70℃前後のお湯をそそぎ、1〜2分おくのが良いと言われておるが、果たしてそれだけか?煎茶の魅力というものは…
  さにあらず。煎茶本来がもつ上品な甘みをより多く抽出することができたらどうじゃろう。とろっとした甘みのある煎茶が飲めるんじゃ。極論すればつまり、玉露や抹茶と見まがうような贅沢なうまみを堪能できるということになるんじゃよ。煎茶を水出しすれば玉露になると語る高名なお茶の専門家もいるくらいじゃ。
  では、そのためにどうするか。答えはカンタン、水出しじゃ。渋み成分のカテキンは、熱湯によくとける。反対に甘み成分のテア二ンは水で溶ける。水出しした後の茶葉は、二煎目で熱湯を注いでもらえば十分渋い煎茶を楽しめる。ひとさじで2度おいしく、しかも安心できるお茶、ゆっくりと煎茶は、無農薬の自然栽培じゃから、熱湯消毒など余計な心配も不要。水出しでがぶがぶ飲むがよろしかろう。

  ゆっくりと煎茶 760円(100g)

 

 

 

 

 

 

1

Calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2018 >>

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM