大地から生まれるエネルギーを最大限に活かして
薪火焙煎のお茶の力

健一自然農園 代表 伊川健一


ここは奈良県、大和高原山添村の湖畔の茶工場。
高い空から降りてくるチラつく雪と一緒に冬が深まって行く頃。
カッサラカッサラーと、あたりに響き渡る心地よい釜炒りの音、
そしてなんとも言えない薪の燃える香り。

懐かしさのなかに暖かさを滲ませて、
健一自然農園の三年番茶作りは始まってゆきます。

隣の工場では、福祉作業所のみんなと健一自然農園の加工担当者が
せっせと原料をこしらえてゆきます。

茶畑で三〜四年以上生育した茶樹は一〜二メートルに伸びており、
まるでその姿は、龍のごとく生き生きと大地のエネルギーを表現しているかのように
アーティスティックです。一本一本その龍にからんだ自然の蜘蛛の巣や、
種の殻を一個一個手で取り除きます。

そして年代物のチッパーに投入され切断、そして選別機を通ると
約一センチ角になった茎と葉に別れて出てきます。
裁断しきれなかった部位を目視によって選別し、次なる焙じ用の工程へ。

焙じ工程の茶工場では火と会話しながら、茶師が悠久の時間の中で
一釜一釜丁寧に炒りあげてゆきます。薪には、ナラやクヌギを八割、
最後の火力のアップ用にスギやヒノキの薪を使います。

炒り上がる瞬間はドラマチックです!モウモウと煙を上げながら、
少しマットなチョコレート色の三年番茶が釜から一気に出てきます。

なんともこの姿が可愛らしいのです

茶師が語ります。

『灯油や石油由来の燃料は、今までおおよそは悲しみの連鎖の現場から生まれ、
多くのエネルギーを使い、時にはタンカーの座礁による大量の海洋汚染という
リスクを背負いながら運ばれてきます。燃やすほどに二酸化炭素を出してゆきます。
そんな炎は青く、炎の中でも陰性であると言えるのではないでしょうか?

それに比べ、この大地から生まれるエネルギーは切ることで森は健康になってゆき、
木がまた育つことで二酸化炭素は逆に吸収され、
やがては動物たちとの共生も夢見て作業できる燃料であり、そして炎は赤く、陽性である。』と。

福祉的視点、環境的な視点から見ましてもこのお茶は、
非常に素晴らしいポテンシャルを持っていると言えます。

話題は変わりますが、現代を生きる人々の健康上の大きな悩みの一つは《冷え》であります。
体温が一度下がることで免疫力が三七%下がるとされており、
体内の酵素の働きも五〇%下がるとされています。

例えばガン細胞も三五度あたりを好むということで、生活習慣病含めあらゆる健康の為に、
今よりも基礎体温を上げることは非常に重要と言えます。

また、夏場でも強烈なエアコンの下働いている女性は、肩のこりや、
首の詰まりを感じ始める人も少なくないと思います。

そこからイライラが始まって行き、不眠がちになります、やがて辛くて睡眠薬を飲み始める。
それが常習化することで軽い鬱症状を併発し始めてゆくという
悪のスパイラルがそこには口をパックリと開け待ち構えていたりします。

そんな時に自販機で買ってきた甘いペットボトルの紅茶なんかを飲んでいると、
暖かい液体が体に入ってきた時は温もりますが、
ペットボトル飲料の中の白砂糖や残留農薬混入の否めない茶葉は、逆に体を冷やし始めるでしょう。

三年番茶はこの恐ろしいスパイラルに立ち向かえるための、
陽のエネルギーを養ってくれる、本当に現代を生きる人々に、
特に出産を控えた女性に、是非とも届けてゆきたいお茶であります。

健一自然農園とこのお茶との出会いはそう、四年前に遡ります。
本当にありがたいご縁を、いつも応援してくださっている地元の企業さんからいただきました。
以前から心のどこかで作りたいと願っていた事が現実化したのです。

最後に重要な事をシェアしたいと思います。
この時代の楽しみ方として、自らを見つめつつ、
いかにこの自分の生命を有意義に活用するかという事が本当に大切になってきていると感じます。

増え続ける人口、破壊し続けられてゆく環境、歪められる民意、
事実を知るたびに失望と混沌がやってくるような時代です。

しかし、一方目覚ましい科学技術の発展で我々は瞬時に情報を
地球の裏側まで共有できるようになり、行き来も大変楽に行う事ができます。
望みが純粋で強ければ、叶う速度が速くなっていると言えます。

善も悪も、喜びも悲しみも、地球まるごとで捉えた上で、
その人にしかできない役割に気づき実行してゆく事で、
きっとそこに光は射してくると思う今日この頃。

振り返れば、一五年前のあの日、ジャングルのように荒れた茶園が
何か僕に語りかけてくれたその声は、今小さくも確かなうねりになり始めています。

健一自然農園と豊能障害者労働センターの皆様との出会いは、
豊かで平和な人間の生き方をいかに実現するかという飽くなき探求につながると感じています。

是非この『自然茶』を『耕心茶』を多くの方に届ける事で、人々の暮らしと心を少しずつ温めて行き、
やがてはそのお一方お一方が本来持っておられる素晴らしいお力を発揮され、
みんなが笑って健康に暮らせる社会の実現に大きな働きをしてくれると確信いたします。

ますます繋がり共に歩めたら幸いです。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

◆伊川健一(いかわけんいち)

一九八一年奈良県大和郡山市生まれ。
一五歳で自然農法を軸に生きることを決意し、一九歳で新規就農し、
健一自然農園を開園。

現在、奈良の大和高原で愉快な仲間と五ヘクタールの自然農園を営み自然茶を全国に届ける。


Calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< May 2018 >>

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM